- 2024-10-31
- ENTERTAINMENT
- オークション ~盗まれたエゴン・シーレ
ナチス・ドイツによって略奪されたエゴン・シーレの名画「ひまわり」を巡り、美術オークションの世界で繰り広げられる駆け引きをスリリングに描いたフランス映画『Le Tableau volé』の邦題が『オークション 〜盗まれたエゴン・シーレ』に決定し、2025年1月10日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか、全国公開される。この度、本作の本ビジュアル、予告映像、場面写真も併せて解禁された。
ナチスに奪われたエゴン・シーレの「ひまわり」―
実話をもとに描かれる、1枚の名画を巡る、秘密に満ちた駆け引きの行方―
2000年代初頭、フランス東部、スイス国境近くの工業都市ミュルーズ郊外の若い工員の家でひまわりを描いた風景画が見つかり、それがナチスに略奪されたウィーン分離派の流れをくむエゴン・シーレの作品であることが判明する。この歴史的事実に基づき、多彩なキャラクターが織りなす知的でエスプリの効いたドラマで、美術オークションの世界の駆け引きをスリリングかつ鮮やかに描いたのが本作『オークション ~盗まれたエゴン・シーレ』だ。
監督はフランス・ヌーヴェルヴァーグの中心的存在のひとりだったジャック・リヴェットの脚本を数多く手がけたパスカル・ボニゼール。ミステリーの女王アガサ・クリスティ原作の「ホロー荘の殺人」を映画化した『華麗なるアリバイ』(2008)等、監督としてもその手腕を発揮している。天才的ともいえる巧みさで的確に細部にわたって書き込まれたキャラクターとシャープでエレガントなダイアローグで紡がれる物語が、複雑な人間関係を軽妙にあぶりだす。今回は美術品のオークションの世界を舞台に、その業界の内部構造、富裕層と労働者階級の世界を見事に対峙させ、わずか数行の台詞で特権階級の残酷さを鮮やかに描き出す。
辛辣な皮肉を込めてリアルに描き出されたアート・ビジネスの世界と、綿密な取材に基づく
オークションの臨場感が見どころだ。
この緻密な脚本により描かれたキャラクターを演じるため、実力派の俳優陣が集結。一流の衣服を身にまとい、高級車を乗り回す一見スノッブで鼻持ちならない人物ながら、実は自己抑制の効いた熱血漢である競売人(オークショニア)アンドレを演じるのは、小説家・映画監督としても活躍し、お笑いタレントとしても絶大な人気を誇るアレックス・リュッツ。アンドレの元妻で頼もしい仕事の相棒、いつも恋を求めているベルティナは2017年にフランスで大ヒットした『ジュリアン』でセザール賞主演女優賞を受賞、近年演技派女優の地位を不動のものにしているレア・ドリュッケールが演じた。アンドレの部下となる研修生オロールに扮したのはフィリップ・ガレルやポール・ヴァーホーヴェンなどの監督作で着実にキャリアを重ねるルイーズ・シュヴィヨット。エゴン・シーレの絵を発見する、思慮深く謙虚で高潔な工場労働者マルタンには、スイス出身でフランスではほとんど無名ながらも大抜擢された新人アルカディ・ラデフが起用されている。
1枚の絵を巡り次々と明らかになる登場人物たちの隠された秘密。彼らが本当に手に入れたいものとはー?
『オークション 〜盗まれたエゴン・シーレ』
©2023-SBS PRODUCTIONS
2025年1月10日(金)より Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下 ほか全国ロードショー!
配給:オープンセサミ、フルモテルモ