- 2025-2-4
- ENTERTAINMENT
第81回ヴェネチア国際映画祭でプレミア上映され、銀獅子賞を受賞し、第82回ゴールデングローブ賞受賞では作品賞(ドラマ部門)、監督賞、主演男優賞(ドラマ部門)を見事獲得!
先日発表された第97回アカデミー賞®では、作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞、助演女優賞、脚本賞、編集賞、撮影賞、美術賞、作曲賞部門の合計10部門にてノミネートを達成した映画『ブルータリスト』(2/11先行公開、2/21本公開)より、実に22年ぶりのアカデミー賞®主演男優賞ノミネートを果たしたエイドリアン・ブロディのコメントおよび、ブロディが演じる主人公ラースローの新しい物語を予感させる本編映像が解禁された。
本作は、第二次世界大戦下にホロコーストを生き延び、アメリカへと渡った、ハンガリー系ユダヤ人建築家ラースロー・トート(エイドリアン・ブロディ)の30年にわたる数奇な半生を、監督・脚本を務めた36歳の気鋭ブラディ・コーベットが描き出した、215分にわたる壮大な人間ドラマ。
才能にあふれるハンガリー系ユダヤ人建築家のラースロー・トート(エイドリアン・ブロディ)は、第二次世界大戦下のホロコーストから生き延びたものの、妻エルジェーベト(フェリシティ・ジョーンズ)、姪ジョーフィア(ラフィー・キャシディ)と強制的に引き離されてしまう。家族と新しい生活を始めるためにアメリカ・ペンシルベニアへと移住したラースローは、そこで裕福で著名な実業家ハリソン(ガイ・ピアース)と出会う。建築家ラースロー・トートのハンガリーでの輝かしい実績を知ったハリソンは、ラースローの才能を認め、彼の家族の早期アメリカ移住と引き換えに、あらゆる設備を備えた礼拝堂の設計と建築をラースローへ依頼した。しかし、母国とは文化もルールも異なるアメリカでの設計作業には多くの障害が立ちはだかる。ラースローが希望を抱いたアメリカンドリームとはうらはらに、彼を待ち受けたのは大きな困難と代償だったのだ――。
映像は、ある出来事によって建築家の職を追われたラースローが、未だ建築への想いを捨てきれず、感極まる様子を捉えたもの。
ヒゲも伸び放題でただ<生きる>ために日雇いの工事現場で石炭を運んでいたラースロー。だが、全てを諦めていた彼の元に過去の業績を知った実業家ハリソンが訪ねてくるー。ここから始まるラースローの新しい物語を予感させるような、希望を感じさせるシーンとなっております。
本作で、第97回アカデミー賞®主演男優賞にノミネートされたエイドリアン・ブロディが、同映画賞にノミネートされるのは実に22年ぶり。ホロコーストを生き抜いた実在のピアニストを演じて、第75回アカデミー賞®主演男優賞を29歳で最年少受賞した『戦場のピアニスト』以来のことだ。奇しくも、『ブルータリスト』では建築家、『戦場のピアニスト』ではピアニストといういずれもアーティスト性を持ち、さらに、“ホロコーストから生還した“キャラクターを演じることについて、「『戦場のピアニスト』でシュピルマンを演じるときに行ったリサーチや役づくりが、今回ラースローを演じるうえでの基盤になっているのは事実です」とブロディは明かす。そして、2人の主人公共に<アメリカに渡ってきた移民>であること、そして、写真家であった自身の母が<子供の頃にハンガリーから逃れてアメリカに渡ってきた>ことにも言及し、「ニューヨークのクイーンズ地区で、貧しいながらも両親とアメリカでの生活を築き上げてきました。そしてアーティストとしての声を獲得していったのです」「この事実から、この映画『ブルータリスト』が僕には特別な意味を持った現実的な体験のように感じられたのです。同様に、観てくれる多くの人にとって共感できる内容であってほしい。先祖や家族が歩まなければならなかった苦しい道について。現在の位置を確立するまでの苦労の積み重ねについて目を向けてほしい」と思いを寄せる。
そして、母国をはなれ新しい土地で人生をやり直す人々を映画で語ることについては、「非常に重要なことだと思います」と見解。「不幸なことに、歴史は僕らが望んでいたような変化をもたらしませんでした。この映画を観たことで、ラースローのような体験をしていない人でも、または直接的にラースローのような苦労をした人を知らなくても、闘争や告発などその他過酷な状況の母国を逃れることを強いられ、新しい土地でゼロからやり直さなければならない人々について、(本作を通して)理解してもらえればと思います」「『ブルータリスト』は、僕にとっては重要な意味をもつ作品」「僕自身が、移民家族のもとに生まれ、これまで生きてきました。同様のニューヨーカーは多いと思います。先祖の足取りを追っていけば、ほとんどの人の先祖はどこかを逃れてニューヨークに来たはずだから。だからこそ共感し、思いやりを感じることが大切だと思います」と述べている。
主人公のラースロー・トートを演じるのは、『戦場のピアニスト』(02)で第74回アカデミー賞®主演男優賞を受賞したエイドリアン・ブロディ。ラースローと共に数奇な運命をたどることになる妻エルジェーベトを演じるのは、『博士と彼女のセオリー』(14)で第87回アカデミー賞®主演女優賞にノミネートされたフェリシティ・ジョーンズ、アメリカへ渡ったラースローの運命に大きな影響を与える大富豪ハリソンを演じるのは、『L.A.コンフィデンシャル』(97)、『メメント』(00)などのガイ・ピアース。そのほか、ジョー・アルウィン(『憐れみの3章』(24))や、ラフィー・キャシディ(『トゥモローランド』(15))など、ハリウッドを牽引してきたベテラン実力派から注目の若手まで幅広い役者陣が顔をそろえている。
本作は、映画批評サイト「Rotten Tomatoes」で批評家93%、観客81%という高スコアをたたき出しており、同サイトでは「エイドリアン・ブロディによる魂の演技と、監督・脚本のブラディ・コーベットにより完璧にデザインされた『ブルータリスト』は、移民体験に対する壮大なトリビュートだ」と総評、また、イギリスの大手新聞The Guardianは本作を5つ星とし、「素晴らしい!夢中にさせる大作」と絶賛レビューしている。
第二次世界大戦後、無残にもすべてを奪われた建築家が希望を抱いたアメリカンドリーム。見知らぬ土地と異なる文化、その光と影に苛まれながら、家族への愛と建築への情熱をたぎらせ続けた 30 年――それは決して平坦な道ではなく、美談にまみれた軌跡でもない。移民として苦境にさらされ、欲望に弱く、孤独にひしがれた一人の男の圧倒的なヒューマニティを肌で感じる215分。その切り拓かれていく半生と共に旅しながら、極上の没入体験を我々にもたらす唯一無二の人間ドラマである。
『ブルータリスト』
2月11日(火・祝)よりTOHOシネマズ日比谷にて先行公開
2月21日(金)より全国公開
© DOYLESTOWN DESIGNS LIMITED 2024. ALL RIGHTS RESERVED. © Universal Pictures