- 2011-1-20
- NEWS
昨年、ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した、ソフィア・コッポラ監督の最新作『Somewhere』。この映画のことは、先日、出演者の1人、ベニチオ・デル・トロの普段着姿の画像とともに、ちょこっとご紹介しましたが、すさんだセレブ生活を送る俳優の父とティーンエイジャー1歩手前の娘が過ごす日々を描いたヒューマン・ドラマなのだとか。しかも、物語の舞台であり、主人公ジョニー・マルコ(スティーブン・ドーフ)が住んでいるのは、ハリウッドのセレブ御用達ホテル、シャトー・マーモント!! ときたら、セレブ好きにとっては相当気になる作品ですよね。そして、昨日の夕方、コッポラ監督、主演のスティーブン・ドーフの記者会見が行われたので、行って参りました!!
コッポラ監督はムダに笑わない、どちらかといえばアンニュイな雰囲気。スティーブンは声も渋くてカッコよかった♥ 2人ともお洋服はルイ・ヴィトンとのこと。
この作品を撮ったきっかけについて、ソフィアは「マリー・アントワネットを撮った後、フランスに住んでいたとき、とてもカリフォルニアのこと、シャトー・マーモントのことが思い出され、ジョニー・マルコというキャラクターが思い浮かびました。それで脚本を書き始めたのだけど、とにかくマリー・アントワネットがとてもガーリーな映画だったので、初めて男性の視点から映画を撮ってみたいと思ったんです」と説明。
また、映画の中で登場する少女と自分との共通点については、「私の子ども時代と映画に出てくる少女、クレオとの生活とはずいぶん違います。ウチの両親は離婚していませんし、私はハリウッド育ちではありません。といっても、ハリウッド周辺、映画業界で育ったし、有名人の父親を持つことがどういうことかは、わかっているつもり。そこは実体験を元に書きました」と答えていました。
一方、主演のスティーブンにとって、孤独なオトコ、ジョニー・マルコ役を演じたことは、「初めて脚本を読んだとき、ストーリーがすばらしく、こんなキャラクターは今まで演じたことがないと思ったんだ。ハリウッドでは近年めずらしい、キャラクター重視の脚本だと思うし、とても奥深いキャラクターをソフィアとともに時間をかけて作り上げたことは、ギフトのような体験だった。新しいチャレンジだった」とのこと。
「自分に娘はまだいないけど、妹がいるんだ。特に10歳のケイトリンとはとてもユニークな関係なので、それを参考にした。それにジョニー・マルコというキャラクターには、同じ俳優として共感するところはあった。たとえば、仕事と仕事の合間は、とても孤独。冒頭で登場するジョニーは、人生を見失っているけれど、そういう心境は理解するところはできた」とシブイ声で語っていましたよ。
また、『ロスト・イン・トランスレーション』との共通点はあるかという質問に対して、ソフィアは「あえていうなら、ディテールにこだわるところ。細かいディテールで語ろうとすることかな。ドラマチックなことがなければ人生が変わらない、ということはないと思っているの。映画だと、大事件などがあって人生が変わるということを描きがち。でもそうじゃなくて、人生のなかで日々の積み重ね、細かいことで人生観が変わる、そういうことを描こうとしているわ」と自分の作風を分析。
LA育ちのスティーブンにとっては、舞台となったシャトー・マーモントは21歳のお誕生日を迎えた場所でもあるそうで、子どもの頃から遊びに行きたいところ、行けば憧れのクールな人たちに会えるところだと語っていました。
あぁ、行ってみたいー☆
と思っていたら、最後にソフィアから「この映画を観ている2時間で、LAにいった気分、シャトーマーモントに滞在した気分になってもらえたらうれしいわ。設定はハリウッドだけど、映画で描いているのは家族愛、アイデンティティなど普遍的なテーマを。そこを楽しんでもらいたいわ」というメッセージが。
どうやら、2時間たっぷり良くも悪くもセレブな気分が味わえそう☆
早く見たいっ!! と激しく思いましたですー。
映画『SOMEWHERE』は4月2日(土)から、新宿ピカデリーほか全国ロードショー!!
公式サイト:www.somewhere-movie.jp