「なぜフーバーはああいう生き方をしたのかを知りたかった」レオ主演の話題作『J・エドガー』脚本家のコメントを入手!!

1月28日(土)公開の映画『J・エドガー』は監督クリント・イーストウッド×主演レオナルド・ディカプリオの話題作。この作品でレオはJ・エドガー・フーバーの20〜70代を1人で演じており、ゴールデン・グローブ賞主演男優賞にもノミネートされています。
©2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
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ところで、レオが演じているフーバーという人物については、名前は聞いたことはあるけれどよく知らないという方は多いかも(私もそうです)。


フーバーはFBI(連邦捜査局)の初代長官で、今では当たり前とされる科学捜査の基礎を確立し、犯罪者の指紋管理システムを作り、マスコミ操作もしながらFBIを子どもたちの憧れの的にまで押し上げた人物。今、FBI捜査官が登場するドラマや映画はたくさんありますが、そういうドラマを楽しめるのも彼のおかげといえるのかも。
そんな英雄である一方で、彼にはつねに黒い疑惑や、スキャンダラスな噂がつきまとっていたのだとか。というのも、国家を守るという絶対的な信念のもと、そのためになら法を曲げてかまわないという考えの持ち主で、国を守るという大義名分のもとに大統領をはじめとする要人たちの秘密を調べ上げ極秘ファイルを作成。試写を見たのですが、そうした秘密と引き替えに、歴代大統領を思い通りに操っていた模様……。
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そのうえ彼自身は徹底した秘密主義で、ごく限られた側近にしか心を許さなかったとか。監督のクリント・イーストウッドはフーバーがFBI長官だった時代に育った人ですが、「フーバーは警察組織のトップ、あるいは当時の人々が呼んでいたようにGメンのトップだったわけだが、私は彼についてあまりよく知らなかった。彼は、映画スターや有名な作家たちとの社交の場に現れ、つねに目立っていたものの、多くの点で謎に包まれていたんだ」と語っており、脚本が届けられたときは「読む前から興味津々だった」とのこと。
その脚本を担当したのは、『ミルク』でアカデミー賞を受賞したダスティン・ランス・ブラック。そんな彼のコメントが届きました。

Q J・エドガー・フーバーについて
B 私はいつも、自分を悪役だと思う人間なんていない、というところからアイデアを考え出すんだ。なぜフーバーはああいう生き方をしたのかを知りたかったんだよ。そして発見したのが、このとても聡明で、前途有望な若者の姿だった。母親と家族を養おうと必死になっていた愛すべき若者の姿だったんだ。そして彼は自分が共産主義から祖国を守っていると本気で信じていた。もはや忘却の存在になっている共産主義者はかつて実際に爆弾を仕掛けて人々の命を奪っていたんだ。だから最初、フーバーは愛国心から活動をはじめて、その後、権力を握っていったんだよ。
誰にも止められない悪質な行為をする人物の胸中と、彼はなぜそれらが勇敢で正しい行為だと信じているのかを、僕らは理解しなくちゃならない。それが善と悪を行う人間という生き物を理解する、ということだと思うんだ。なぜそうなるのかを理解することで、いつかこの矛盾を食い止めることができる未来が来るかもしれないからね。
Q レオナルド・ディカプリオについて
B 彼以上の適者はいないと思っていたよ。PRの駆け引き、若さ特有の野心、成功や権力への渇望を理解している人がいるとすれば、彼を置いて他にはいないだろうね。彼は単なる見事な演技力以上のものをこの役にたくさんもたらしてくれたと思っているよ。

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映画やドラマでおなじみのFBIですが、作品のなかでその成り立ちや取り扱った有名な事件が描かれているのが興味深いです。さらにフーバーはもちろんのこと、彼が心を許した人々もそれぞれ特徴があるキャラで……。二面性や秘密主義など、正直言ってフーバーは友だちにはなりたくないタイプの人間ですが、彼が難しい性格になったのもわかるような気が……。
イーストウッド監督は、映画でそうしたフーバーをめぐる人間関係を描いたと語っています。「フーバーと、彼を巡るあらゆる人々との親密な絡み合いが描かれている。そこには、クライド・トルソン、ヘレン・ガンディ、母親といった彼のごく近い人々から、司法長官のロバート・ケネディなど有名な政治家たち、大統領まで登場する。これが単なる伝記映画だったら、私はやりたいとは思わなかっただろうね。私は人間関係を描く映画が好きなんだよ。人々がその人生において、あることをなぜやるのかを探るのが好きなんだ」
側近中の側近、クライド・トルソンは以前にもご紹介したとおり、アーミー・ハマーが大熱演。秘書のヘレン・ガンディはナオミ・ワッツ、そして母親のアニーはジュディ・デンチを演じているのですが、ナオミ・ワッツはフーバーからのプロポーズを断り、仕事一筋の芯の強い女性ヘレンを好演!! そしてジュディ・デンチが演じるお母さんは、声を荒げたりすることは一切ないのに、かなりコワい。フーバーは母親が亡くなるまで、43年間ずっと同居していたそうで、フーバーの人柄や性格には母親の影響が大きかったに違いない!! というのがひしひしと伝わってくるのです。
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レオはもちろん別人のような老けメイクを駆使しつつ、二面性に満ちた人物、フーバーを大熱演してます!! お見逃しなく。
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『J・エドガー』
1月28日(土)丸の内ピカデリー他全国ロードショー
オフィシャルサイト
facebookファンページ:http://www.facebook.com/jedgarjp
配給:ワーナー・ブラザース映画

(makiko)

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