- 2012-5-14
- NEWS
5月12日、『ダーク・シャドウ』で来日を果たしたジョニー・デップ!
成田到着時と『ダーク・シャドウ』ジャパンプレミアが大変な盛り上がりを見せたのは、お伝えした通り。
そして、先日は『ダーク・シャドウ』来日記者会見が行なわれました!
▲冒頭の挨拶でジョニーは「1年前の悲劇で亡くなった方のご冥福をお祈りし、被災地の方々のサポートをしたいという気持ちでいます」とコメント。
会見場に現れたジョニーは、昨夜のプレミアとは違う皮のジャケットで登場!
ハードスケジュールにもかかわらず、ふたりともとってもご機嫌な様子で会見がスタートしました。
Q:コラボレーションは8回目ですけれども、その度に進化しているのがすごいと思います。それはなぜだと思いますか? そんなに仲の良いおふたりが今までで意見が合わなかったことがあったとしたら、教えてください。
バートン監督:以前にもお伝えしましたが、自分たちはこれが何度目だと数えることはしていないのですが、実際には今回が8度目の共演ということになっています。とはいえ、毎回ジョニーはまったく異なったキャラクターを演じてくれているので、私にとっては、まるで8人の別の人と仕事をしているような感覚です。ジョニーとは『シザーハンズ』からの縁ですが、揉めたりすることもなく、過ごして参りました。お互いが物事に対して似たようなアプローチの仕方を持っているからだと思うのですが、たとえばジョニーがメモをとってから脚本を持って私のところに来るときは、自分とまったく同じような内容になっていることがあったりします。そういった意味でも2人の接点があるように思います。といっても、毎回違うことをやっています。
ジョニー:私にとっては初めてティム・バートン監督と会ったときから、特別なつながりを感じていました。『シザーハンズ』という役がもらえたのは、ティムがスタジオと戦ってくれたから。僕が本当にやりたかった役で僕の仕事を決めてくれたのもこの映画ですし、この役です。そういう意味でも彼には非常に恩を感じていますし、これまでに一度も作品について意見が対立したこともありませんし、多分そういう争いごとは一度もなかったと思います。ティムはフィルムメーカーとして本当に素晴らしいですし、フィルムメーカーという範囲を超えて、作家性のあるビジョナリーであり、アーティスト。映画界に希少な真の意味での映像作家です。独創的な世界を持っていますし、どんどん映画の幅を広げてきて、自分の世界観、自分のキャラクターたちをどんどん深めてきました。それを見てこられたというのが、僕にとっての幸せです。
▲毎回、会見場の報道陣1人ひとりに視線を配るところが、他のセレブとの大きな違いです♡
Q:今回ジョニーさん自身も思い入れのある役ということですが、200年ぶりに蘇ったヴァンパイアということで、演じる点で苦労したことは?
ジョニー:アメリカで60年代後半に『ダーク・シャドウ』というテレビシリーズがあって、これに基づいているんですけれども、ティムと僕はとにかくこのシリーズの大ファンでした。特に僕はバーナバス・コリンズというこのキャラクターに本当に執着していたんです。彼はなりたくもないのにヴァンパイアにさせられたというキャラクターなので、これを映画化するときにその同じような雰囲気を映画に取り入れたかったんですね。まるで陸に上がった魚のような、そういう雰囲気のキャラクターなんです。彼は18世紀後半という非常にエレガントな時代から来ました。それでヴァンパイアにさせられてしまって、1972年に蘇るわけなんですけれども、この72年というのはいろんな意味で、映画でも音楽でも芸術でもファッションでも、最も奇妙なものが流行していた時代だと思うんですね。ティムと僕は子どもの頃、当時は普通とされていたことを非常にバカげていると感じていました。たとえば、プラスチックのフルーツとか、マクラメで編んだ物などを非常に変だと思っていたんですね。そういうことも今回取り入れたので、面白かったです。
ジョニー:いま少し寝た人がいたので、もう少し短い答えにします(笑)。
会場笑い
Q:『シザーハンズ』を観てたくさんの日本人の女の子がエドワードに恋をしました。その女の子たちが時を経て、今母となり、子どもと一緒にジャック・スパロウを応援しています。そして、今回バーナバスとして、デップさんが日本に来てくださいました。折しも今日は母の日ですが、そのような女性達に何か温かいメッセージをいただけますでしょうか。
ジョニー:私は長年の間、いろんなキャラクターにあってきました。特にティム・バートンの作品ではちょっと変わった奇妙な役も演じてきました。それをみなさんが受け入れてくださった、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。スタジオや他の人達によって、私やティムは映画を作っているわけではありません。これだけ映画を作れたというのは、みなさんが映画館へ足を運んで映画を見てくださるから、このことを絶対に忘れないようにしています。私たちが作るキャラクターと作品を楽しんでいただけることに関してとても感謝をしておりますし、皆さんのサポートを本当に有り難く思っています。私のweird(ちょっと変わった)なキャラクター、ティムの変わった映画もサポートしてくださる。ですから皆さんに大きな“ありがとう”を申し上げたいのと、Happy mother’s day! 皆さんをがっかりさせないように、これからもやっていきたいと思います。
Q:200年ぶりに蘇って、(バーナバスが)時代の流れについていけないシーンがとても気に入りました。おふたりがお忙しい中、ついていけない状況や出来事があれば教えてください。
バートン監督:はい、あります。私の電話番号すら分からないということもありますし、テクノロジーに疎いということもありまして、自分の3歳の子どものほうが良く知っていますね。
ジョニー:本当にこのところ忙しく仕事をしておりまして、立て続けに映画に出ていましたので、時には朝起きたとき、「僕は今どのキャラクターを演じてたんだっけ?」と思うこともあります。そういう風な心境になることもありまして、『ローン・レンジャー(原題)』(現在撮影中の作品)の現場に行ってコントをやるのに、マッド・ハッターの声を出してしまいそうになったこともありました。
Q:映画の撮影中という忙しい合間を縫って、日本に来てくださる理由を具体的に教えていただけますか?
ジョニー:ティムも同じだと思うのですが、とにかく日本が大好きです。日本に来ると、いつも人々が温かく歓迎してくれる。それがまず第一の理由ですし、本当に日本の方々、文化、皆さんの温かさとか優しさなどに触れて、やっぱり日本という国が自分にも合うと思うんですね。特に歴史、文化について、非常に興味があります。日本についてはいろいろな文献があって、すばらしいことをいろいろと読みました。実際には、もっといろんな場所に行きたいと思っています。まずは京都、そして日本の田舎のほうにも是非とも行ってみたいと思います。この地球上で一番好きな場所のひとつなので、日本に来るのは、いつでもとっても幸せです。
Q:バーナバスは200年前から蘇ったのですが、もしも今の姿のまま、おふたりが蘇るとしましたら、何年後に蘇って、そこで何をしたいですか? 1つだけわがままなお願いですが「今の状態に満足している」というのはナシでお願いします(笑)。
バートン監督:そうですね。幸いなことに私自身は70年代という時代を終えているので。心配いただいてますが、今の状態がいいということは言いません。なぜなら、今の自分がそんなにハッピーじゃないということもあるので。分からないのですが、いろいろ発展して車が石油を使わない時代とか。(少し困った様子で)ちょっと分からないので、もしあなたが時代を選んでいただければ、いつでもその準備はできています。
ジョニー:本当は過去に遡りたかったのですが、未来ということだったので、それだったら、『宇宙家族ジェットソンズ』というアニメありますよね。あの時代へ行って、『宇宙家族ジェットソンズ』に出たいです。
Q:昨日のプレミアでもそうですが、おふたりとも非常にファンを大切にされていることが良くわかります。その理由をお聞かせいただけますか? サインをしていて疲れることはないかを教えてください。
バートン監督:そうですね。先ほどジョニーも話していたように、皆さんがプレミアのために風が強いなか、時間をかけてあのようにして待ってくださっていました。また私たちに温かく親切にしてくださるということがありますので、ジョニーが言っていたように私たちにとっても最も重要な方々ということもあります。皆さんがいただいている素晴らしいエネルギーを少しでも私たちもお返しできたら、と思っています。
ジョニー:彼が言ってくれましたが、私たちが仕事をできるのもファンのおかげです。私たちのことを待っていてくださって、彼らの温かさ、歓迎ぶりっていうのは心に響きます。ずっと長い間外に待ってくれていた事に対して、私たちができるせめてものお返しは、皆様にサインしたり、サービスをしたりということです。
Q:『ダーク・シャドウ』でドラキュラの役をやってらして、ご家族の反応は?
ジョニー:子どもが10歳と13歳になります。だから彼らにとっては、僕がヴァンパイアをやったほうが、オレンジ色のかつらをかぶってスカートを履いているキャラクターよりもずっとかっこいいと言ってくれます。彼らはとても気に入ってくれて、撮影現場でもずっと一緒でした。
Q:監督からみてヴァンパイアを映画化することについての魅力をお聞かせください。
バートン監督:確かに物事にトレンドというものは常にあると思うんですが、私たちふたりにとっては、ヴァンパイアというのはトレンディなものだと思ってきました。今回は発想概念として、「ヴァンパイアでいたくないヴァンパイア」今までは古典的なものとしていろいろと出てきましたけれども、異なった角度・視点からお見せするのがおもしろいのではないかと思いました。
Q:今回、ジョニー・デップさん、エヴァ・グリーンさんも魔女役で白塗りと、撮影中は何かと大変だったと思うんですが、何か面白いエピソードがあったら教えてください。
ジョニー:メイクについては、古い手法でメイクしました。いわゆるドーランっていうものなんですね。まさに『フランケンシュタイン』という映画で、ボリス・カーロフが使ったのとまったく同じようなものなので、現場では問題がたくさんおきました。エヴァ・グリーンとのラブシーンがありましたけど、あれもキスするとドナルド・マクドナルド(マクドナルドのキャラクター)みたいになってしまうんですね。ですから、テイクとテイクの間に白くなったところを全部ふきとるという、こういう作業が毎回あるわけで、でも棺に200年入ってきた男で死ねないヴァンパイアということで、ティムも言ってたんですけど、昔のクラシックなモンスターのイメージにしたいということでああいうメイクになりました。
会見の最後、撮影タイム中、後ろに下がったバートン監督がステージから落ちてしまうというハプニングが!
その瞬間、SPらしき人が駆け寄ってキャッチ。素晴らしいお仕事ぶりでした。
お怪我がなくて、良かったです。
▲あ、監督が!!! ▲その後、少し恥ずかしそうだった監督♡
アメリカ以外でプレミアが行なわれたのは、日本とロンドンのみ。
いつも日本のファンを大切に思ってくれるジョニー&バートン監督に感謝です!!!
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『ダーク・シャドウ』
5月19日(土)、丸の内ルーブル他全国ロードショー!
オフィシャルサイト:http://www.darkshadow.jp
facebookファンページ:http://ja-jp.facebook.com/darkshadowjp
配給:ワーナー・ブラザース映画