フランス版イケメン、ピエール・ニネのサロン会見が開催

ファッションデザイナー、イヴ・サンローランの輝かしいキャリアと人生の光と影を描いた感動作『イヴ・サンローラン』。主役のサンローラン役に抜擢されたピエール・ニネが初来日し、映画をイメージしたサロン会見が行われました。
YSLサロン会見㈪


Q:初来日の日本の印象は?
ピエール:
日本の人たちは互いを重んじて、リスペクトする国、礼儀正しい国だと聞いていたのですが実際に来てみると、本当にそうで、皆さんのふるまいにエレガンスがあって感動しました。サンローランにとってもエレガンスはテーマでしたが、日本にもそれを感じます。僕はしばらく東京に滞在してあと、日本の伝統も見てみたいと思っていますので、京都に行きます。
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Q:イヴ・サンローラン役を演じたきっかけは?
ピエール:
僕にとって思いもよらないオファーだったんです。僕はコメディ・フランセーズに所属しているのですが、で舞台の稽古中にジャリル・レスペール監督から電話が来て、ビールを飲まないかと誘われてかけて行ったら、「世紀のラブストーリー、世紀のクリエイションについての映画を撮る、イヴ・サンローランの映画をんだ」と言うので、僕はもちろんすぐに出演をお受けして、「ところで僕は誰を演じるの?」と聞いたら『「イヴ・サンローランだ!」と。こんなに伝説的で鮮烈で魅惑的な役のオファーがあることはないので、自分はとても幸運だと思いました。そして準備することがたくさんあったので、すぐに準備に入ることになりました。

Q:映画の世界的ヒットについてはどう思いますか?
ピエール:
フランス国内で興行的に成功したことで、様々な国が興味をもって下さり、プロモーションでベルリン、ニューヨーク、ブラジルなど様々な国に行きました。世界的にグローバルに受け容れられたのですが、皆さんが興味をもってくださるのは、イヴ・サンローランというブランド帝国の背後にいたのは誰なのか、それはどう人物だったのか、ということに対する興味なのではないかと思います。映画はイヴ・サンローランというな人物の裏側も描いていますが、サンローランという人は、時代を先読みする鋭い感受性を持っていたがゆえに心が痛み、極端な行動に走る一面もあったのです。
YSLサロン会見㈭
Q:今回の役作りについて教えてください
ピエール:
撮影前に5ケ月の期間があったのですが、ipodに彼の本当の声を入れて、1日3、4時間くらい聞いて勉強したほか3人のコーチにもついて勉強しました。1人目のコーチはデッサンで、2人目はフィジカルコーチで、経年によって変わる体のシルエットについてコーチを受けました。3人目はデザインとファッションのコーチで、ファッション業界の様々な専門用語などや布の遣い方触り方、クチュールのアトリエでの仕事の仕方を学びま。実際に練習して撮影現場ですぐに使えるまでもっていきました。役を作りにあたり、僕は最初自分とサンローランの共通点を探そうとしました。聖人のような人物を演じるわけですが、彼だって人間なのだから、と自分との公約的な部分を探したのですが、結果的には全く違う人物なのだと思い至りました。唯一の共通点を言えば、スケールは全く違いますが若くしてクリエイションの道に入った、若くして自分の道が定まったというところだけは共通しているかもしれませんね。ですから役作りはとても必要でした。
YSLサロン会見㈰
Q:まだ25歳のあなたにとって生まれていない時代のことを演じるのは大変だったのではないですか?
ピエール:
僕の世代が直接知らないことを学ぶことは大変面白かったです。イヴ・サンローランの歴史はフランスの歴史に通じるんです。彼は時代を先取り先読みしていた人でしたから、ミリタリーを洋服として着る人がいなかった時代に、ミリタリー・ルックを打ち出したりしましたし、70年代のヒッピー文化の時代については僕自身歴史を再体験するようで面白い経験でした。
YSLサロン会見㈫
Q:この映画はイヴ・サンローラン財団の初公認映画ですが、彼の衣装を目にした時の印象は?
ピエール:
彼は時代を読みするビジョンと頭脳の明晰さを行使して、人々は何を好きになるかということを先取りして読むことができる能力がありました。とても印象的だったは、撮影現場モンドリアンのドレスが運び込まれてきた時でした。係員の方が、美術品を扱うように手袋をして触っていたのです。もちろん着用したモデルさんは座っても駄目、食べ物や飲み物も駄目という制限の中で撮影しました。最後に手袋なしでこのドレスを触ったのは、イヴ本人だったのかもしれないと考えたら、とても感銘を受けました。
STORY

1953年、パリ。21歳の新進デザイナー、イヴ・サンローランは、クリスチャン・ディオールの死後、後継者として指名され一躍世界の注目を集める。その若き天才は、初めてのコレクションを大成功させ、衝撃的なデビューを飾る。その才能に惹かれた26歳のピエール・ベルジェは、ディナーの席でイヴに出会い、たちまち恋に。ベルジェはイヴをデザイナーとして独立させ、イヴ・サンローラン社を設立。そしてその関係は、二の運命を大きく変えたばかりでなく、世界のファッションの歴史を変えることにる。しかしその一方で、表現者ゆえの孤独とプレッシャーに苦しみ、イヴは薬物やアルコールに依存するようになっていく…。

『イヴ・サンローラン』
9/6(土)角川シネマ有楽町、新宿武蔵野館、シネマライズ他全国ロードショー
配給/KADOKAWA
公式サイト

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